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読むとだいじょうぶになる

どこまでもヒロインと結ばれない男・トムハンクス

ここ一年ほどで今まで見たことのなかった名作映画に手をつけている。

 

 

今日のテーマはタイトル通りトム・ハンクス

 

タイトル通りの所見なのだが、この男一筋縄では結ばれない。

 

 

最初に見たのがフォレスト・ガンプ

 

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一人の男、フォレスト・ガンプがバス停でバスを待っている間に自分の半生を振り返るところから始まる。

生まれつき脚の悪かった彼はいじめられ育ち、幼馴染の少女に愚直に恋をし、ひょんなことから治った脚でいつも街を駆け回り、その俊足で有名になり…

 

トム・ハンクス演じるひたむきでちょっとお馬鹿なただのいいやつがただひたすらに気持ちいい。

やっぱりいいやつが主人公だと応援できて前向きになれるからいいね。

 

彼の語る人生にはいつも、アメリカの歴史における偉大な分岐点があるのもおもしろい点である。

少年時代に交流したのはエルビス・プレスリー、大学入学時に彼が落とし物を拾ったのはアラバマ大学初の黒人学生、時の大統領と握手を交わし、マラソンコースで彼に話しかけた男はTシャツのシミからニコちゃんマークの着想を得る。激動のアメリカとともに物語は進む。

 

ひたむきに人生を生きることの気持ちよさ、人生は考え方によっていつでもどこにでもポジティブな出来事がばら撒かれているというメッセージを私は感じた。

 

冒頭の本題に戻るが、少年時代から竹馬の友だった少女をひたむきに思い続け、紆余曲折あり結婚できたのに幸せは長く続かなかった。

式を挙げて数日のうちに彼女は命を落としてしまうのだ。

 

 

(余談だけど、マラソンした時の光景を語るフォレスト・ガンプに彼女が「私も一緒に見たかった」と言ったときに「君も一緒にいたよ」て返すところが大好きで泣ける)

 

 

 

 

さて、次に見たのはキャッチミーイフユーキャン。

 

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レオナルド・ディカプリオ扮する天才詐欺師とトム・ハンクス扮するFBI捜査官の世界的な追いかけっこの話だ。

これが実話だというからすごい。

ちなみに監督はスティーブン・スピルバーグ

 

 

両親を敬愛する純粋な少年だったディカプリオが、両親の離婚を機に家を飛び出し命を繋ぐために詐欺行為を始めるのだが、

当時16だった少年、うまくいくはずもなく最初はつまずき通しだが、徐々に手口は大胆且つ緻密になっていく。

見ていてドキドキハラハラ。捕まらないで!と思わず手に汗握ってしまう。

 

 

こちらは主人公はディカプリオ演じるフランクなので、トム・ハンクス演じるカールの描写はそこまで多くないのだが、トム・ハンクスお馴染みの冗談が下手な仕事人間を演じている。

そんなに描写は多くないのに、当たり前のように離婚して当たり前のように娘と離れ離れになっている。

 

この作品もトム・ハンクスのおかげで温かみのある人情味がプラスされていると思う。

 

 

 

 

 

お次はターミナル。

 

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ポスターだけは見た事があり、見た目の印象から完全に感動お涙ちょうだいものだと思って敬遠していたが、全くそんなことはなかった。

 

 

大友しゅうま on X: "映画紹介マンガ #21 【ターミナル】 https://t.co/9IsKRuwoa0" / X

 

大友さんの映画紹介漫画で見て、「あ、こんな映画なんだ〜」くらいに思っていたのだが、

旦那が「アマプラにあがってるから見よう」と言ってくれたので見たのだが、まー面白い!

 

 

ちなみにこちらも実話を元にしており、

監督はスティーブン・スピルバーグ

…どこかで聞いたような…。

 

トム・ハンクスと実話とスティーブン・スピルバーグはお友達なのかもしれない。

 

 

物語の冒頭は、スラヴ語圏の男性・ビクトルが言葉もほとんどわからない異国・アメリカで入国不可とされうろたえ右往左往する様子が描かれなんとも痛々しくこちらの不安を煽る。(国際線でのトラブルって本当に泣きそうになるね)

 

彼が祖国を発った直後、国でクーデターが起こり革命軍により政府が消滅。彼は無国籍になってしまったためパスポートが使えなくなってしまったのだ。

そのため国際線の乗り継ぎロビーで過ごすように国境警備局の人間から命じられ、そこでの人間関係が描かれる。

 

 

わたしは空港ではいつも緊張しており、特に国際線で働く人々は怖いので敵だと認識しているが、不思議と空港で働く人々のことを好きになれる映画である。

 

 

 

最初は覚えてきた定型文しか喋らなかった英語も、最後の方はペラペラになっている。(時間だけはたっぷりあるので空港で売られている本で対訳し、テレビニュースで勉強をした)

加えてやっぱり時間だけはたっぷりあるので、関係のない入国書類を読み漁り、困っていた入国者のピンチを助ける。

その手助けが功を奏し、彼は空港関係者の中で一躍ヒーローとなる。

 

 

また、物語がすすむにつれCAとの恋物語も同時に進む。

空港内で滑った拍子にヒールのかかとを折ってしまったCAをビクトルが助け声をかけたところから知り合いになるのだが…正直、おとぼけ純粋おじさんであるビクトルとはいい意味でも悪い意味でもまったく釣り合っていないのである。

 

まず彼女は既婚者男性との不倫をしており、ラブラブだったところ男性に約束を反故にされ傷ついていたところビクトルが慰め、食事に誘ったところで

「もう彼とはおしまいにする!もう連絡を待ったりなんてしないのよ!」

と言いポケベルを投げ捨てるのだが、

ビクトルが空港内で暮らしていることを知りショックに陥る。(彼女は勝手に飛行機が遅延しまくっている建築関係者だと思い込んでいた)

しかしビクトルが空港内に勝手に作った噴水を彼女に捧げたことで結ばれる。(何で?)

ところがどっこい、翌日に祖国の戦争が終わったよー!と喜ぶビクトルに「わたしにはやっぱり彼が必要なの」的な発言をし振ってしまう。

 

こうして思い出してみても、この映画におけるCAとの恋愛要素って必要不可欠だったのか甚だ疑問である。

いつ行っても国際線乗り換えのところにいて服装も同じな男性を見て「この人は飛行機が遅延しまくってるんだなあ」と思うものなのか?

そんなに遅れることって日常茶飯事なのかな?

 

あとその男性が祖国のクーデターで無国籍になってしまったって知ってそこまで怒れる?(それは知らなかったのかもしれないけど)

 

何せ平成美女みたいな不倫女と祖国を失いかけているいいおじさんとの恋愛があまりにもピンと来ない。。

 

 

 

 

 

 

 

最後はキャスト・アウェイ

 

 

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飛行機の不時着事故に遭った男が無人島で四年の時を過ごし、脱出し社会生活に復活する様を描いている。

 

序盤の飛行機事故の映像が、本当に不時着したかと思うくらいリアルで一気に引き込まれる。

 

トム・ハンクス演じるチャック・ノーランドと一緒に無人島での孤独な絶望に押しつぶされ呼吸もしんどくなりながら見る。

漫画とかだと無人島に不時着して火をつけたり食べ物をとったりって割と簡単に描かれてしまいがちだけど、いかんせんリアルに描写されているのである。

トライアンドエラーを繰り返して成功していくのだが、失敗が痛々しく、塩水を吸った衣服が重たく気持ち悪い。

 

 

実は彼は件の飛行機に乗る前に、付き合っていた彼女にプロポーズを予告していた。予告というより半分プロポーズだったのだが、ちゃんとした言葉は帰ってきてから、と取っておいたのだ。

 

彼女からしたら彼氏が帰ってこないまま四年の時が過ぎる。

作中でも語られるが、彼女もしばらくは生きていると信じて待つが、周りの説得もあったであろう、やがて彼との決別をし葬式さえ行った。

 

 

この映画の肝は、序盤から中盤の無人島生活もさることながら、激動の四年間を経て帰ってきた男の浦島太郎状態なのである。

手のひらの皮がむけて木が突き刺さり、血を流しながら点けた火は、いまやライターでいとも簡単に灯り好きなタイミングで消せる。試行錯誤し武器をつくりいとめた獲物も、石器を作り叩き割り失敗しながらヤシの身で喉を潤した飲み物も、今では掃いて捨てるほど有り余っている。

自分が過ごしたあの舞台は、今の社会ではまったく必要のない場だが、確かに経験した四年である。あの壮絶な時間は何だったのか。自分だけが切り離された時間に漂っていた気まずさや戸惑いが感じられる。

 

 

会社のチャーター便で事故にあったため、戻ってきた会社ではヒーローのように扱われ、盛大なパーティーが執り行われる。その裏で彼はかつての彼女との再会をセッティングしてもらっていた。しかし彼女は約束の時間に来ず、代わりに現れたのは彼女の夫を名乗る男だった。

彼女はひどく動揺しているためここには来られないと告げ去る男。窓の外には泣いて頭を抱える彼女の姿があった。

 

 

その夜チャックは彼女の家に車を走らせる。深夜にも関わらず軒先に出てきたのは彼女だった。エンジンの音がしたのでもしかするとと出てきたとのこと。

自分の居なかった四年を埋めるように話をする中で彼女が彼のことを気にかけていることを知る。しかし彼女には家族がいるため「君は帰らなきゃだめだ」と諭す。

 

これこれ!

これこそトム・ハンクス

俺たちのトム・ハンクスはこうでなくっちゃ。彼女もそういうところに惚れたんだよね。。

 

 

トム・ハンクスは真面目で堅物で、でもちゃんとこちらに歩み寄ってくれて、一本筋の通った渋い男。

あんまり俳優さんとか詳しくないのですが、大好きな俳優さんになりました。演技と声もスキ!

 

皆さんもご興味あれば見てみてくださいね🐸

 

 

 

 

 

 

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これも絶対「トム・ハンクス」やん